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汚染防止と廃棄物削減

方針・基本的な考え方

ニチレイグループでは、環境への取り組みとしてグループ環境方針を定めており、「持続可能な資源循環の推進」をテーマに掲げています。当社グループでは、企業の事業活動が自然環境に及ぼす影響は大きいことを認識しています。事業活動を通じた汚染物質の排出や化学物質の使用が大気や土壌に影響を与えたり、事業活動の拡大により、廃棄物の発生も増加し、有限な資源に影響を及ぼします。特に、グループの事業は原材料調達において自然生態系に大きく依存しており、それらが損なわれることは事業上大きなリスクになるとともに、食品廃棄物の発生は大きな課題です。
上記の課題認識にもとづき、当社グループは、取引先やパートナー企業、さらには消費者の皆さまの協力を得ながら、有限な地球資源を効率的に利用していくとともに、事業活動を通じて廃棄物や汚染物質の軽減、資源の再利用、リサイクルを推進します。また、再生資源の購入や仕組みづくりに取り組み、循環型社会システムの構築に貢献します。
グループ環境中期目標として、食品工場、物流センターから排出される廃棄物リサイクル率99%以上を維持するとともに、国内食品工場では動植物性残渣の削減を目標としています。

株式会社ニチレイ 経営企画部, 株式会社ニチレイ 品質保証部, 株式会社ニチレイ 技術戦略企画部, 株式会社ニチレイ 経営監査部, 株式会社ニチレイ 事業経営支援部, 株式会社ニチレイ 法務部, 株式会社ニチレイ 人事総務部, 株式会社ニチレイ 財務IR部, 株式会社ニチレイ 経理部, 株式会社ニチレイ サスティナビリティ推進部, 株式会社ニチレイフーズ, 株式会社ニチレイフレッシュ, 株式会社ニチレイロジグループ本社, 株式会社ニチレイバイオサイエンス, 株式会社日立フーズ&ロジスティクスシステムズ, 株式会社ニチレイビジネスパートナーズ

マネジメント体制

株式会社ニチレイ 経営企画部, 株式会社ニチレイ 品質保証部, 株式会社ニチレイ 技術戦略企画部, 株式会社ニチレイ 経営監査部, 株式会社ニチレイ 事業経営支援部, 株式会社ニチレイ 法務部, 株式会社ニチレイ 人事総務部, 株式会社ニチレイ 財務IR部, 株式会社ニチレイ 経理部, 株式会社ニチレイ サスティナビリティ推進部, 株式会社ニチレイフーズ, 株式会社ニチレイフレッシュ, 株式会社ニチレイロジグループ本社, 株式会社ニチレイバイオサイエンス, 株式会社日立フーズ&ロジスティクスシステムズ, 株式会社ニチレイビジネスパートナーズ

取り組みの状況

ニチレイグループ重要事項(マテリアリティ)の1つとして目標(KPI)を設定し、食品残渣や事業活動として排出される廃棄物量の削減とリサイクル化に向けた活動を積極的に取り組んでいます。

資源循環に向けた取り組み

廃棄物リサイクルの取り組み

ニチレイグループでは、事業活動により廃棄される産業廃棄物量と一般廃棄物量の削減への取り組みを進めています。廃棄物のリサイクル率についても99%の維持を掲げ、さまざまなリサイクル方法を取り入れ、活動しています。

全拠点における廃棄物リサイクル率

2022年度実績 2023年度実績 2024年度計画 2030年度目標
99.5% 99.7% 99% 99%

廃棄物量とリサイクル率の推移

廃棄物量とリサイクル率の推移のグラフ

工程残さ(残りカス)を利用して作る肥料・飼料

ニチレイフーズは、生産工程における廃棄物排出削減を目指し、さまざまな取り組みを行っています。生産工場における徹底した生産管理や、各工程で起こるトラブルを未然に防ぐ取り組みを推進するとともに、それでも製品にならなかった原材料など工程残さのリサイクルを行っています。
工場で発生した工程残さは肥料や飼料にリサイクルし有効に活用しています。今後も数値目標を設けて積極的に廃棄物排出削減に取り組むと同時に、やむを得ず発生する工程残さについては、最大限の有効活用を目指していきます。

「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」日本プロジェクトに参画

ニチレイフーズは、世界各地の小売企業と食品メーカーが取り組む「10×20×30食品廃棄物 削減イニシアティブ」の日本プロジェクトに参画しています。本イニシアティブは、地球環境と開発に関する政策研究・技術開発を行う米国のシンクタンク World Resources Institute(WRI)が提唱する取り組みで、タイトルの“10×20×30”は、世界の大手小売業10社がそれぞれ20社のサプライヤーとともに、2030年までに主要サプライヤーの食品廃棄物を半減させることを象徴しています。

ニチレイフーズの国内食品工場で取り組みを推進

「10×20×30」日本プロジェクトに参画するにあたり、ニチレイフーズでは国内の食品工場で2030年度までに2019年度比で動植物性残渣のFLW(Food Loss Waste)率を50%削減することを目標に掲げました。また、国内の全事業所においても、廃棄物(食品以外も含む)のリサイクル率を99%以上維持することも目標としています。目標達成に向け、生産工程や商品設計の見直しによって発生量の抑制を図るとともに、これまでは廃棄物として処理されることになっていたものを食品として寄付するほか、飼料化や工業製品化などのリサイクルに取り組んでいます。

食品残渣をオンサイトでエネルギー化するDaigasエナジー「D-Bioメタン」を関西工場に新規導入

ニチレイフーズ関西工場では「D-Bioメタン」により、食品残渣をオンサイトで発酵させ、メタンガスを製造します。そのメタンガスを燃料としてバイオガスボイラを運転し、カーボンニュートラルな蒸気をつくり出し、自社工場敷地内で循環させ、製造工程で再利用しています。
食品残渣をメタン燃料化することで、関西工場で発生する動植物性残渣を20%程度減容することが可能となります。さらに、カーボンニュートラルな蒸気の循環利用により、年間約40トンのCO₂排出量削減効果を見込んでいます。

導入するオンサイト型バイオガスシステム概要

導入するオンサイト型バイオガスシステム概要

工場排水は専用設備で浄化後に排出

食品工場で使用した水は、食品系の有機物や洗浄剤、殺菌剤などを含んだ排水となります。当社グループでは、工場排水を処理設備で浄化し、法令で定められた排出基準を遵守した上で工場外に排出しています。

ニチレイグループ排水量と排水負荷量

ニチレイグループ排水量と排水負荷量のグラフ

PRTR対象物質の管理

2023年度も継続してPRTR法の届出対象物資(取扱量1t以上)はありませんでした。今後も化学物質の適正管理を継続します。

  • PRTR法:人の健康や動植物の生息、生育に支障を及ぼす可能性のある化学物質が、どのような発生源から、どれくらい環境中に排出されたかなどのデータを集計し、公表する仕組みについて定めた法律。
PCBの管理

PCB(ポリ塩化ビフェニール)は、変圧器の絶縁油などに使用されてきましたが、1970年代に毒性が明確になったことで使用が禁止されました。PCB含有を確認した機器については、法に定められた基準に則り、適切に保管しています。現在、国が管理する全国5カ所のPCB処理施設の操業計画にもとづき、順次処理が行われています。PCB保有台数が年々減っていることもあり2023年度に処分した件数は0件でしたが、保有しているものについては引き続き処分を進めてまいります。

アスベストへの対応

2005年度の調査において、屋根裏への吹付けなど飛散の可能性がある状態で発見されたアスベストは、除去などの処置を実施しました。また、事業所の閉鎖などにより施設の解体を行う際には、再調査の上、アスベストを含む建材がある場合は、法令を遵守し適切な処置を実施しています。

土壌汚染への対応

土地の売却・購入や賃貸時には適切な情報開示を実施するとともに、必要に応じて土壌汚染状況の調査および適切な対応を実施しています。
2023年度は、下記案件で法令に則り適切な処理を行いました。

  • 解体工事2件完了(ロジネット 習志野物流センター、ロジネット 四国センター)
  • 新築工事1件完了(キョクレイ 神戸六甲物流センター)
  • 敷地売却時(ロジネット 東村山物流センター 一部外構)
  • 解体工事1件完了予定(フレッシュまるいち小名浜工場)

大気への化学物質の排出管理について

NOx、SOx、PMの排出を低減

食品工場では、ボイラーなどで重油やガスを燃焼する際にNOx(窒素酸化物)やSOx(硫黄酸化物)が発生するため、除去装置を設置することで法令で定められた排出基準を遵守し、総排出量削減を図っています。ニチレイロジグループでは、輸配送については、鉄道やフェリーを活用したモーダルシフトや共同配送などの物流効率化を推進。使用する車両については、排ガス規制適合車両への切り替え、適正な車両整備、エコドライブの推進などを行うことで、NOxやPM(粒子状物質)の排出低減を進めています。また、ニチレイグループの事業上、VOCの排出基準に相当する排出はありません。

自然冷媒への切り替え

2030年までにニチレイロジグループの海外拠点含む75%(貸借除く設備トンベース)、ニチレイフーズの国内自営食品工場および投資工場のフリーザーを100%、自然冷媒機への切り替えを実施します。

冷媒漏れ防止への取り組み

ニチレイロジグループでは既存の冷凍機の冷媒漏れ削減に取り組んでいます。冷媒漏洩点検を定期的に実施するとともに、2021年度からは24時間計測可能な検知器の導入を進めています。

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