ニチレイグループでは、「働きがいのベースには心身の健康がある」という考えのもと、各職場で安全管理体制の強化を継続的に行い、役員・従業員一丸となって働きがいのある職場づくりに取り組んでいます。また、ニチレイグループのサプライヤーであるお取引先様にも、本方針に従い、労働安全衛生に関する各種対策の実施と継続的な取り組みをお願いしていきます。
ニチレイグループでは、労働安全衛生法に基づいて安全衛生委員会を設置し、労働災害の防止や従業員の健康管理を目的とした安全衛生管理に努めています。本社・各支社においては、長時間労働および労働時間の管理や、職場の巡回を毎月1回実施しています。また、食品工場や冷蔵倉庫においては労災事故防止を主な課題として、各職場の状況に応じて職場環境の改善活動を毎月1回実施しています。
健康および安全衛生リスクに関しては、グループ健康推進連絡会にて議論し取り組みを進めており、その状況は、取締役会ならびにグループ人財委員会にて定期的に報告・モニタリングしています。
中央協議会(年1回開催)では、経営層と労働組合が働き方改革や組合員の働きがい、職場環境などについて協議を行っています。
さらに、当社では、労働安全衛生の取り組みとして、健康診断受診率100%の達成、診断結果についてのフォローなど事後措置実施を徹底しているほか、全従業員を対象とした体験型健康支援プログラム「健康塾」の実施、ニチレイ健康保険組合とのコラボヘルスによるウォーキングキャンペーンの実施、ストレスチェックを起点としたメンタルヘルス総合対策、安全衛生委員会で立案した安全衛生計画の実施、評価、改善等を関係部署と連携して行っています。これらの取り組みが認められ、株式会社ニチレイは厚生労働省より「安全衛生優良企業」の認定を受けました。
●マネジメント体制図
労働安全衛生の取り組みを含むグループ人財委員会の内容は、取締役会へ定期的に報告を実施しています。
当社グループでは、「働きがいの向上」と「従業員重視の職場づくり」を目指し、従業員の満足度の高い職場づくりに努めています。
労働安全衛生に関する国際規格であるOHSAS18001※を海外1拠点で取得しています。
2018年度取得拠点:タイGFPT Nichirei (Thailand) Co., Ltd.。認証事業所比率0.6%。
ニチレイロジグループの安全品質研修センターは、「安全・品質・環境」を最優先の課題とし、現場作業における人身事故の撲滅と商品事故ゼロの達成を目指して開設されました。受講者が主体的に参加できる対話型の安全教育を通じて、現場における安全行動を体現できるようにしています。現場でのオペレーションにおける安全と品質のさらなる向上を目的とし、2021年に東京研修センター、2022年には名古屋研修センターをリニューアルしました。現地の業務特性に合わせ、座学研修とVR(仮想現実)などのデジタル技術を活用した実技研修を実施しています。
ニチレイロジグループでは品質・環境・安全を最優先の課題とし、全国に「安全品質研修センター」を開設しています。物流センターの現場スタッフが安全と品質に関する知識や技能、マインドを習得するための施設です。研修内容は「座学による基礎知識の再確認」「危険体感」「フォークリフト基本操作の再確認」を主な構成とし、受講者が直感的に理解しやすいよう映像やイラストを多用しています。研修プログラムや教材はすべてオリジナルで、講師には豊富な知識と経験を持つベテラン社員が体系的なカリキュラムに実体験を交えながら講義を行っています。物流センターではフォークリフトで重い荷物を運搬したり、高所での荷捌き等の作業もあるため、「墜落制止用器具」の有用性の確認実習をカリキュラムに組入れるなど、労働安全と品質の向上に努めています。
またニチレイロジグループでは、新入社員研修で安全体感研修を実施し2022年度は67名が参加しています。品質キーマン研修においても2022年10月までの実績で28名が労働安全衛生について学んでいます。
物流品質の向上を目的としたドライバーコンテストやエコラン講習会を毎年実施しています。ドライバーコンテストでは、お客様にご提供する輸配送サービスにおいての安全と品質に関する基本的ルールなどの学科試験と、日常点検についての実務試験の総合得点で競い合います。
コンテストを通じて、出場者の安全かつ高品質な輸配送サービス提供の維持・向上、点検技術、安全運転意識の向上を図るとともに、一人ひとりの仕事への誇りや社会的責務の自覚へつなげていきます。2019年度は、さらなる物流品質向上を目指し、第7回全国大会を実施しました。
また、幹線輸送のパレット化、定時発着運行を2014年度から本格的に開始しました。拠点での待機時間、積み込み時間が大きく短縮され、長距離ドライバーの労働環境改善につながりました。
ニチレイロジグループでは、倉庫内での安全第一、品質第一を目指し、毎年4回テーマを決めて、国内全拠点(114ヵ所)で事故防止活動を行っています。
ニチレイフーズは、食品工場における安全活動の重点施策として「安全パトロール」「ヒヤリハット活動」「安全ルールを守る」の3点を『安全活動の3本柱』として掲げています。
「安全パトロール」(月1回実施)においては、パトロール項目を工場ごとにカスタマイズし、現場の声をもとに、実効性の高い取り組みとしています。管理者が手薄となる早朝・深夜を中心にパトロールを実施し、従業員から問題点や意見を吸い上げています。
また、「ヒヤリハット活動」(随時実施)においては、啓蒙活動を図るとともに、従業員から挙がってきたヒヤリハット報告を確実に防止策へとつなげる仕組みづくりに鋭意取り組んでいます。
ニチレイグループでは、国内食品工場で実習している外国人技能実習生に向け、事前に労働安全衛生などの研修を実施しています。不慣れな日本での生活や日本語上達に向けてのサポートも含め、労働災害の防止や健康管理を目的とした安全衛生管理への理解促進に努めています。ニチレイグループで働いていただく方全員が、安全安心に健康で働きがいを持って働ける職場づくりに努めています。
ニチレイグループでは、年1回、労働協約によりグループ全体で開催する労使協議会「中央協議会」を設置しています。グループの事業発展、業務運営の向上、組合員の福祉増進などについて、経営層の委員13名、組合員側委員13名が率直な意見交換を行っています(新型コロナウイルス感染症のため、2022年度は規模を縮小して開催しました)。
ニチレイフーズとニチレイフレッシュでは、ミッション・ビジョンの浸透と風通しのよい職場づくりや現場の声を大切にしたいとの想いから、2011年より毎年、経営層と従業員との対話の会を開催しています。経営層の想いを従業員に直接伝え、従業員は普段思っていることや考えを経営層に話す機会になっています。
ニチレイロジグループでは、食品物流業界において、常にお客様から選ばれ続ける事業者でありたいという思いから、「お客様の利用体験価値向上」や「働きがいのある職場づくり」などに貢献した従業員や派遣社員、パート、業務委託先企業の従業員の方を称える「選ばれつづける仕事賞」を2007年度に導入しました。年に一度開催される表彰式では、国内外問わず、多くの個人・チームが受賞しています。