ニチレイグループは、グローバルに展開する事業活動において、さまざまなステークホルダーとの対話が重要だと認識しています。ステークホルダーとのさまざまなコミュニケーション活動や情報開示を通じて当社事業への理解を促進するとともに、当社へいただいたご期待やご意見を事業活動へ反映し、長期的な信頼関係を構築することで、企業価値の向上を目指します。
関係 | 期待・関心 | コミュニケーション チャネル |
アウトカム | 関連する 諸資本 |
関連する マテリアリティ |
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お客様 | ニチレイグループの商品・サービスを利用してくださるお客様です。多様なお客様のニーズに応えながら新たな価値提供を行っていくことで、豊かな食生活と健康に貢献していきます。 |
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イノベーションの推進による お客様の課題解決 |
社会・関係資本 |
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株主・投資家 | ニチレイグループの財務資本の提供者です。対話と情報開示を通じて持続的な成長を支援いただきます。 |
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長期的な企業価値の向上 | 財務資本 |
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ビジネス パートナー |
ニチレイグループが原材料や商製品を調達する仕入先、製造を委託するOEM先、運送や荷役などの物流サービスを委託する協力会社などのお取引先様であるサプライヤーです。ともに価値を生み出す大切なパートナーであり、相互成長に向けた長期的な信頼関係を築きます。 |
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パートナーとの相互成長 持続可能な食の調達 循環型社会の実現 気候変動への取り組み |
社会・関係資本 自然資本 |
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従業員 | ニチレイグループの従業員は、価値を創出し、安全で高品質な商品・サービスを生み出すかけがえのない存在です。働く人の多様性を尊重するとともに、労働安全衛生の確保、公正な処遇、能力開発機会の提供に努め、個々の能力を最大限に発揮できる環境を実現し、エンゲージメントを高めます。 |
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多様な人財の活躍 | 知的資本 人的資本 |
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地域社会 | ニチレイグループは社会の一員として、ステークホルダーと広く対話し、ともに考え、行動することで、地域の発展や社会課題の解決に貢献します。事業を通じた雇用を地域に創出するとともに、地域社会や環境に配慮し、共生を図ります。 |
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地域社会との共生 持続可能な食の調達 循環型社会の実現 気候変動への取り組み |
社会・関係資本 自然資本 |
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業界団体・ NGO・NPO ・イニシアチブ |
ニチレイグループは業界団体の協議会などへ積極的に参加することにより、他社との協働で課題解決に取り組みます。また、国内外のさまざまなNGO・NPOなどとの連携により、社会課題の解決に取り組みます。 |
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協働による社会課題の解決 | 社会・関係資本 |
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小笠原諸島の父島にニチレイの源流となる製氷会社のひとつである日東製氷株式会社が製氷工場を設置していました。敗戦後の米国による小笠原接収をくぐりぬけ、昭和43年の日本への返還とともに、この土地と建物はニチレイの所有地として登記されました。父島ではタコノキの葉を使ったタコノキの葉細工やフラダンスサークル等の地域活動が盛んです。その活動場所として利用していただこうと考え、残存していた建物を解体の上、工場跡地に芝を張り、きれいに整備しました。
ニチレイフーズでは、子どもたちの健やかな未来のために、さまざまな食育活動を進めています。毎日の生活の中で、「食」はいのちと深く関わる大切な存在。 豊かな食生活は、カラダだけではなく心も健やかに育みます。 子どもたちが健やかに育つには、「食」の大切さの気づきや、「食」についてのさまざまな知識、そして「食」を選ぶ力が欠かせません。 ニチレイフーズでは、子どもたちと一緒に「食」について学び、考え、実践するさまざまな取組みを行っています。
コンセプトは、見る!学ぶ!楽しく!ニチレイフーズの社員が講師となり、小学生を対象に、リアルな動画とパワーポイントを使って、冷凍食品(本格炒め炒飯®や今川焼など)ができるまでの製造工程を分かりやすく紹介します。実際の工場見学でも見られないような映像や冷凍食品クイズを盛り込みながら楽しく学べるプログラムです。ニチレイフーズのていねいなものづくりへの想いと冷凍食品の良さを子どもたちに伝えたいと考えています。2019年度は52回の出張工場見学を実施し、1,700名の児童が参加し、ときに笑顔で、ときに真剣な眼差しで動画に見入っていました。
甘味・酸味・塩味・苦味・旨味の「味」を感じる五味テスト体験と題して、味はどのように感じるか?冷凍食品とは?というテーマで講義をし、五味の識別テストを体験して頂く、食育プログラムです。2019年度は11回実施し、400名以上の方に参加いただきました。
※公募はしていません
親子で楽しめるスマートフォン向けアプリケーション「FamilyApps」に、ニチレイフーズの冷凍食品を活用したお弁当づくりができる「ニチレイのおいしいおべんとうをつくろう!」を配信しています。子どもたちが楽しくお弁当づくりを体験し、食品に対する興味や関心を深めることができるようなコンテンツになっています。2019年度は11回イベントを開催し、4,400名に体験していただきました。
(株)フレッシュチキン軽米では、軽米町の小学校や幼稚園で食育授業を行っています。授業では、岩手県は宮崎県、鹿児島県に次いで全国で3番目に鶏肉の生産量が多いことや、当社製品の「純和鶏」は軽米町で生産する飼料米を食べて育っていること、そして「純和鶏」の鶏ふんが飼料米の有機質肥料として活用されていることなどを分かりやすく紹介。地域で行われている循環型の生産サイクルを学んでもらうとともに、当日の給食には「純和鶏」のメニューを食べていただいています。今後もこのような地域の方とのふれあいを大切にしながら、魅力ある事業展開を進めていきます。
ニチレイロジグループでは、2014年から毎年行われている日本物流団体連合会主催の「物流業界インターンシップ」に受入企業として参加しています。この取組みは大学生を対象に物流業を横断的に見学・体験してもらうためのものです。 受入当日は、ニチレイロジグループの事業紹介や食品物流についての講義と物流センター見学のプログラムを提供し、参加した学生さんからは「食品物流の重要性が理解できた」「物流に興味がわいた」との声を多く頂きました。 これからも物流業界を幅広くアピールするために積極的に参加していきます。
ニチレイロジグループは、各地の物流センターで、周辺地域の小中学生を中心とした事業所見学を継続的に受け入れています。2019年7月、ニチレイ・ロジスティクス東北 仙台物流センターにおいて、国土交通省主催の『夏休み!仙台港みなと探検隊!』計29名(県内一般親子)を対象に見学会を実施しました。仙台物流センターでは地域貢献活動の一環として、例年、夏休みの小学生を対象として“みなと”の役割をはじめ、仙台港を利用する企業について理解を深めてもらうため、同様の見学会を実施しています。当日は当センターの概要と業務内容を説明した後、各温度帯の構内見学や、冷凍庫内で濡れタオルを凍らせる実験等を行いました。物流センターを実際に体験することで、食品物流への理解を深めてもらいました。
ニチレイグループでは、社会課題であるフードロス削減に向けて取り組むにあたり、食品ロスの原因を科学とサプライチェーンの両面からあらためて見つめ、どうしたら削減できるのか?また、ニチレイグループのコールドチェーン機能を使った削減方法についてご提案しています。
ニチレイフーズ・ニチレイロジグループでは2006年から17年間にわたり、セカンドハーベスト・ジャパン(認定NPO法人)の活動を支援しています。年間約2千ケースの冷凍食品を児童養護・母子支援・障がい者支援などの福祉施設に提供しています。
また、商品提供だけではなく、安心して冷凍食品を食べていただくため、冷凍食品の物流サポートも行っています。
ニチレイフーズでは、物流や流通において外装が潰れたりしているが食品としては何の問題もなく食べることができる商品について、独自の活動「ハミダスもったいない活動」を通じ社員食堂での試食会を開催しています。
また、農林水産省が提唱しているフードロス削減運動「食べものに、もったいないを、もういちど。」にも賛同し、フードロス削減に向けた寄付活動や社内啓発活動に取り組んでいます。
ニチレイフーズでは、2021年より、全国の子ども食堂を支援している「認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」のご協力をいただき、こども食堂への支援を始めました。
北海道にあるニチレイフーズ森工場は、北海道茅部郡森町と協定を結び、森町の町有地を森林整備する「ニチレイ 育みの森」活動を始めました。この取組みは、「森にGood!」活動の一環として、森町の1.2ヘクタールの町有地に植林し、10年間に森町の花である桜(ソメイヨシノ)400本を植樹し、育てていく計画です。森工場の従業員とその家族、地域の皆様にも参加いただき、地域に根付いた活動として取り組んでいます。
「森にGood!」森林保全活動は各工場に拡大しており、(株)キューレイでは福岡県宗像市のさつき松原の再生、ニチレイフーズ白石工場では蔵王のぶなの森づくりを支援しています。
ニチレイフーズは、東日本大震災の被災地支援として仮設住宅で料理教室を開催してきました。住民の方の多数が転居された後は、小学校での「出張工場見学」を通じて支援を継続しています。出張工場見学とは、従業員が小学校に出向いて工場見学を体験してもらうプログラムです。このプログラムを通じて、生産現場のリアルな映像や音声で冷凍食品ができるまでの過程とともに、ニチレイフーズの安全・安心への取組みと、ものづくりへのこだわりについても、小学生に分かりやすく伝えています。2019年度は宮城県の石巻市立二俣小学校と湊小学校で実施し、合計41名の児童が授業を受けました。
ニチレイバイオサイエンスでは、2006年度から、新潟大学医学部病理学教室を通じ、ミャンマーでは入手困難な病理検査に使われる当社製品を現地の医療機関へ無償提供しています。免疫染色用の43種類の抗体と検査に必要な試薬は、第一、第二医科大学、サンピュア病院およびヤンキン小児病院などの計6施設に贈られ、各施設での研究や病理診断など実地の医療に活用されています。2020年1月には、新潟大学の内藤眞先生らが第二医科大学を訪れ、当社からの抗体を手渡したほか、病理診断における免疫染色の重要性について経験症例を用いて解説し、注意点や精度管理の要点などを説明しました。今後もミャンマーでの病理研究・診断、医学教育の向上に貢献していきたいと考えています。
原因不明の子どもの難病は500種類以上あり、20万人もの子どもが病気と闘っています。ご家族の精神的苦痛や経済的負担も計り知れません。難病児とご家族の支援団体「ア・ドリーム ア・デイ IN TOKYO」は、難病児が生きる勇気を持ち、ご家族が苦悩を軽減するよう、東京旅行で楽しい思い出を作ってもらう活動を実施しています。ニチレイグループはこれに賛同し、ニチレイ研修センター・スコレ雪ケ谷を宿泊先として提供しているほか、ニチレイフーズもキッザニア見学などの支援を行っています。
ニチレイフレッシュは2019年12月20日より、次世代アスリートをお肉で応援する新プロジェクト「MIRAI MEAT(ミライ・ミート)」を始動しました。「MIRAI MEAT」は、未来へ向けて、夢に向かって頑張っている次世代(満10歳から満29歳まで)のアスリートを、当社のこだわり畜産品「亜麻仁の恵み®」シリーズで応援するプロジェクトです。
アスリートには、疲労回復やからだづくり、ウエートコントロールなどの観点から、質の高い食事が不可欠です。トップアスリートの多くは、食事面で専門のサポートを受けています。しかし、そのようなサポートを受けられるのは一部のアスリートだけに限られているとも言えます。
良質な動物性たんぱく質を皆さまにお届けするという使命をもった当社としては、もっと次世代の新しい才能を食の面から応援したいという強い思いを持ち、本プロジェクトを立ち上げました。
応募者の中から、当社審査を通過した次世代アスリートに、オメガ3系脂肪酸を豊富に含んだ“アマニ”成分を加えた飼料で育てたお肉、「亜麻仁の恵み®」シリーズを1年間にわたって提供していきます。
ニチレイフレッシュは、2013年より北海道雄武漁協が主体となって活動する「お魚を殖やす植樹運動」に参加しています。
この活動は、北海道幌内でサケ・マス孵化場の脇を流れる幌内川の周辺環境を豊かにすることでサケ・マスの回帰率の向上や海の環境回復により他の魚種も増やすことを目的として毎年開催されています。
28回目を迎えた2023年は、ニチレイフレッシュの従業員や地域の方々を含め約100名が参加しました。ミズナラの木を中心に700本の植樹を行い、植樹本数は累計25,200本に達しました。
ニチレイは、「食」とともに健康を支えるもうひとつの柱である「スポーツ」を応援していきます。
当社は、「食」と「健康」に関連する社会課題の解決に長期的な視点で取り組むことを目的に、子ども食堂など社会福祉に取り組まれている団体に対する支援を行う「一般財団法人ニチレイMIRAI terrace財団」を設立しています。
当社は、「戦後の食糧難で苦しむ人々に新鮮な食材を安定的に届けたい」という強い想いのもと、食品の製造や低温物流事業を通じて日本の食生活を支える企業として成長するなかで、設立以来さまざまな社会課題の解決に取り組んでまいりました。
近年、ライフスタイルの多様化や少人数世帯の増加など食と健康を取り巻く環境に大きな変化が生じており、日々の食事における栄養摂取の偏りなどから生涯にわたる健康への影響が懸念されています。
このような課題の解決には、社会の一員として関係する皆様と広く対話し、共に考え、行動する必要があると当社は考え、本財団を設立いたしました。
本財団では、子ども食堂をはじめ社会福祉に取り組まれている団体に対する助成金の給付を中心とした支援を行ってまいります。2023年度の活動としては、全国のこども食堂などの「居場所」に集う子どもから高齢者などすべての人が食事を得られる環境をサポートするシステム「ミールズ・オン・ホイールズロジシステム」プロジェクトへ賛同し助成金の給付などを行ったほか、新たに開始した助成団体公募事業を通じ、30団体へ食材購入費や団体運営に係る一部経費の支援を行いました。このような取り組みを通じ、今後も人々の豊かな食生活と健康の実現に向け貢献していきます。
ニチレイは東日本大震災で甚大な被害を受けた3地方自治体(岩手県、宮城県、福島県)に対して、2011年度より5年間にそれぞれ毎年1千万円ずつ、合計1億5千万円の義援金を寄付いたしました。2011年6月に開催した日本女子プロゴルフ公認トーナメント・ニチレイレディスでは入場料収入全額などを千葉県、千葉市へ寄付しました。
また、2016年の熊本地震では、熊本県に対して1千万円の義援金を寄付するとともに、熊本県の要請を受けて宇城市役所に「レストランビーフカレー」9,000食を提供しました。
甚大な被害を被った被災地の早期復興を支援するため、日本赤十字社を通じて義援金および有志従業員の賛同金と会社からの拠出によるマッチングギフト制度である「ニチレイふれあい基金」より、同じく日本赤十字社へ寄付金を拠出しました。
ニチレイは、公益信託経団連自然保護基金の趣旨に賛同し、1994年から寄付を続けています。同基金は、アジア太平洋地域を主とする開発途上地域における自然保護活動、日本の優れた自然環境保全のために行う保護活動、および持続可能な活用を支援しています。
当社グループ各事業所では、ペットボトルのキャップを集めて開発途上国の子どもたちのためのワクチンに替えるNPO法人の運動に協力しています。回収したキャップはNPO法人に送付し、プラスチック原材料として売却されリサイクルされます。キャップ800個(20円に相当)でポリオワクチン1人分の購入が可能です。また、ゴミとして焼却処分されると、キャップ400個で3,150gのCO₂が発生しますが、リサイクルすることによりCO₂排出削減につながります。
当社グループは「社員食堂から始める社員参加型社会貢献活動」として「TABLE FOR TWO」に参加しています。これは、開発途上国の子どもたちの学校給食1回分にあたる20円を、社員食堂のメニュー代金に加算し、食料支援への寄付にあてる活動です。また、寄付対象メニューは低カロリーのヘルシーメニューに限定されており、社員の健康増進にも役立っています。現在、ニチレイ東銀座ビルおよび技術開発センターの2事業所の食堂にて実施しています。