Nichirei Group Materiality ニチレイグループの重要事項(マテリアリティ)

DX戦略

DX戦略

ニチレイグループでは、データやテクノロジーを活用したビジネス変革活動をDXとして位置づけています。グルー プの5つの重要事項に紐づけて、「価値創造DX」「生産・物流DX」「サステナビリティDX」「人財DX」そして「経営基盤DX」を策定しました。これらの活動を通じて新たな価値を創出し、ニチレイグループのビジョンを実現します。

DX推進組織体制

DX推進組織体制図

DX戦略の全体像

DX活動にフォーカスした新たなポータルサイトの立ち上げと、グループの従業員一人ひとりがデジタルリテラシーを習得することを目的としたDX研修を実施し、従業員の意識向上を図るとともに、グループ全体でDXを推進し、既存業務の革新や新規業務の創出、サプライチェーンの課題解決などに寄与します。

価値創造DX

データ・デジタル技術を活用し豊かな食生活と健康寿命の延伸に貢献する新規事業の創生および顧客体験価値の向上の提供を行い、業界を超えた取り組みにより、新たなエコシステム構築、収益化を目指します。

生産・物流DX

IoT・AI・ロボットなどを活用した自動化、工場での生産数量や冷蔵倉庫での入出庫・在庫数量の把握など工場と倉庫を連携させた全体最適化に取り組みます。また、工場・倉庫管理ノウハウを結集した最適な機器運用・保守の実現や複数拠点を俯瞰したコントロールに取り組みます。

サステナビリティ DX

調達先などをはじめとしたサプライチェーン全体での関係者のサステナビリティ情報を収集・管理・分析し、持続可能なサプライチェーンの構築に取り組みます。

人財DX

人財活用においては、社内での“適所適材”を進めていきます。あわせて、外部人財との連携を促進することで、業務の効率化に取り組みます。

経営基盤DX

社内外のデータを収集・管理・分析し、価値ある情報に変換したうえでタイムリーに経営に提供し、スピーディーな意思決定を実現します。

各事業所での取り組み

スマートファクトリーを通したサステナビリティ経営の実現に向けた取り組み
  • ニチレイグループでは、社会的価値と経済的価値の創出を図り、サステナビリティ経営の実現を目指しています。その一環として、ニチレイフーズ、キューレイ米飯新工場では「スマートファクトリー」と名付けた取り組みを進めています。当社の考えるスマートファクトリーとは、「AI・ロボティックス活用による省人化と廃棄量削減」「標準化とITシステム活用による省力化と脱属人化」「データ利活用による改善サイクル高速化」をすべて実現している工場であり、生産現場・生産管理・間接部門が一体となって取り組んでいます。具体的な事例としては、従来は人が行っていた多量の検品作業(コゲの除去)をAIとロボットに置き換えて自動化したことで、従業員の作業負荷を軽減することができました。同時に人の作業と比べ、より正確にコゲ部分のみ除去できるため、食品廃棄量の削減につながっています。また、環境指標の見える化、排熱の有効活用や太陽光パネルの設置、再生可能エネルギーの活用などを推進することで、CO₂排出量も50%削減することができました。さらに、AIを活用して生産計画を作成することで脱属人化を図るとともに、工場事務所内に居ながら、現場の状況をモニターでリアルタイムに把握できる「コックピット」システムを導入、問題の予兆感知や現場への改善指示が迅速に行えるようになりました。
    今後とも、これらの技術を他工場へ横展開をしていくことで、生産効率化、業務改革による新しい働き方の確立と、それに伴う従業員の働きがいの向上につなげていきます。
    • 2022年10月の旧製造ラインと2023年10月の新製造ラインを比較。
ニチレイロジグループの労働環境改善:AGV導入による成果と今後の展望
  • ニチレイロジグループは、トラックドライバー2024年問題による労働力不足の解消と作業者の負担軽減を目指し、2021年よりニチレイ・ロジスティクス東北仙台物流センターにて、パレット搬送型AGV(Automated Guided Vehicle)を導入しました。結果として、約1年の熟練スキルが必要だったフォークリフトオペレーターの作業が着任約1ヶ月の新任者でも可能となり、現場作業の「誰でもできる化」が進みました。AGV導入エリアの生産性については、導入後は、1時間当たりの搬送数が約70%増加、フォークリフトオペレーター工数も約23%が減少し、AGV導入による業務効率化が見られました。継続的なデータ収集とばらつきの抑制により、さらなる改善が見込まれます。
    今後の展開としては、他の拠点でもAGVの導入を計画しています。現在のAGV単体での運用から既存設備との連動を目指しています。また、冷凍庫内作業省人化に向けた実証試験を行う予定です。これらの取り組みは、ニチレイロジグループの業務効率化と生産性向上に大いに寄与するものと期待しています。
    • 2023年5月29日~6月4日と2023年6月5日~6月11日を比較。適応する業務フローにより効果に変動あり。
株式会社ニチレイ 経営企画部, 株式会社ニチレイ 品質保証部, 株式会社ニチレイ 技術戦略企画部, 株式会社ニチレイ 経営監査部, 株式会社ニチレイ 事業経営支援部, 株式会社ニチレイ 法務部, 株式会社ニチレイ 人事総務部, 株式会社ニチレイ 財務IR部, 株式会社ニチレイ 経理部, 株式会社ニチレイ サスティナビリティ推進部, 株式会社ニチレイフーズ, 株式会社ニチレイフレッシュ, 株式会社ニチレイロジグループ本社, 株式会社ニチレイバイオサイエンス, 株式会社日立フーズ&ロジスティクスシステムズ, 株式会社ニチレイビジネスパートナーズ