ニチレイグループはサプライチェーン全体での環境負荷の最小化を意識したモノづくり・サービスを提案します。
当社グループは気候変動の影響を大きく受ける“食”に関わる企業グループとして製品におけるCO₂排出削減に取り組んでいます。
また、限られた地球上の資源をできるだけ継続的に利用していくため、廃棄物の発生抑制、再利用、再資源化にも取り組みます。地球からの恵みである生物資源を無駄なく効率的に使うことや、使い切ることができなかったものは飼料や肥料などに再利用し循環させていくことに注力しています。
ニチレイフーズでは2006年より家庭用冷凍食品の容器包装におけるプラスチック削減に取り組んでいます。施策実施前と比べ、2024年には対象10商品(群)で215トン強の削減になっています。今後も、パッケージや容器包装の見直しによりプラスチック削減を進めるとともに、CO₂排出量削減に努めていきます。


| 年度 | 対象アイテム | 施策 |
|---|---|---|
| 2006年度 | 「今川焼」 | トレー廃止 |
| 2009年度 | 「焼おにぎり10個入」 | トレー廃止 |
| 2011年度 | 「本格炒め炒飯」 | パッケージ薄肉化 |
| 2014年度 | 「焼おにぎり10個入」 | パッケージ薄肉化 |
| 2015年度 | 「本格炒め炒飯」 | パッケージ薄肉化(2回目) |
| 2018年度 | 「えびピラフ」「チキンライス」 | パッケージ薄肉化 |
| 2020年度 | 「えびとチーズのグラタン」「えびとチーズのドリア」 | トレー薄肉化・手持ち部の幅を縮小 |
| 2021年度 | 「焼おにぎり」類 | トレー廃止 |
| 2023年度 | 「超メンチカツ」「きくばりごぜん(一部)」 | トレーを「STONE-SHEET®」素材へ変更 (炭酸カルシウム(石灰石)を配合することによりプラスチック使用量を削減) |
| 2024年度 | 「きくばりごぜん」 |
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ニチレイフーズはこれまでも、こども食堂やフードバンクへの寄付を通じてフードロス削減に取り組んできました。また、工場の生産過程でどうしても出てしまう食品残渣は、すべてを肥料や飼料にリサイクルしています。しかし、食を支える企業として、食品残渣に「社会的価値」を付加しアップサイクルすることで、これまで以上に豊かな社会を実現したいという想いがありました。
その取り組みとして、食品・飲料の製造過程で出る規格外品・副産物や農産物の規格外品などを独自の発酵技術でアップサイクルさせる株式会社ファーメンステーションと協業し、当社のロングセラー商品である「焼おにぎり10個入」「今川焼」の規格外品の一部を発酵・蒸留したエタノールを使用した除菌ウエットティッシュへ生まれ変わらせ、提供いたします。
●「今川焼」除菌ウエットティッシュができるまで

「焼おにぎり」から作られた
「今川焼」から作られたアップサイクル商品の第3弾として、ニチレイフーズは、製品にならない麺の一部を使用したアップサイクル商品、クラフトビール「#2101 Men ~Make Noodles Delicious Again!~」を発表しました。本商品は、ニチレイフーズ山形工場での生産過程で発生した「規格外麺※1」と山形県産大豆のみそ(山二醤油醸造株式会社)を副原料として使用し、天童市のクラフトビール醸造所「Brewlab.108」(代表:加藤克明)と共同開発したクラフトビールです。
自営工場のひとつである山形工場では、「地産地消」の自然エネルギーの活用※2や、工場が立地する天童市の自然保全活動を地元の方々と協力して行うなど、地域社会の一員として環境関連の取り組みに力を入れています。2024年度には環境配慮の取り組みが評価され、「山形県環境保全推進賞※3」を受賞しています。
今回の商品は、生産過程で発生してしまう「規格外麺」に新たな価値を与え、食品ロスの削減に貢献します。ビールの風味を引き立てるため山形県産大豆のみそを加え、天童市のクラフトビール醸造所に協力いただき、山形の地場を活用したアップサイクル商品として誕生しました。
●アップサイクル商品開発の各社スキーム

