ニチレイグループでは、「持続可能なサプライチェーンの構築」のため、原材料生産や事業運営に使用する水資源の重要性を認識し、水資源保全に取り組んでいます。 水リスクに取り組むに当たり、拠点の取り組み状況とともに地域の状況を把握することが重要です。 当社では、水リスクアセスメントとして、第三者機関の水リスク評価サービスにより、拠点の水リスクを評価しています。 評価においては、地域の水リスクを評価するWRI Aqueduct※に加え、拠点の取り組み状況を把握するべく、グループ全拠点へ のアンケート調査を実施しました。 水リスクアセスメントは、ニチレイグループの国内・海外の全拠点(152拠点)について、WRI Aqueduct※の評価項目である 「水量、水質、規制・評判」を対象に実施しました。2020年度は、水リスクが高いと特定された3拠点について実際にヒアリングを実施し、現時点において「水量、水質、規制・評判」の水リスクが起きていないことを確認。2021年度では、国内拠点における大型台風や豪雨などによる河川の洪水リスクと高潮リスクについて調査しました。
事業で使用した水資源については、国内事業所での水の使用量・排水量の年間実績を、ESG定量データにて社外に開示しています。これらのデータは経営層を委員とするサステナビリティ委員会で報告しています。
水源保全につながる森林保護活動については、ホームページや、社内イントラネットにて社内外に周知をしています。また、従業員の環境意識向上を目的として、ニチレイフーズは独自の”ハミダス活動”を全国の生産工場で森林保全活動や地域貢献活動を実施しています。
ニチレイグループでは、持続可能なサプライチェーンの構築のため、原材料生産や事業運営に使用する水資源の重要性を認識し水資源保全に取り組んでいます。
事業活動に関わる水資源への取り組みとして、食品工場や低温物流倉庫では節水に取り組むとともに、ポスター掲示等を通じて従業員に対する啓発を行っています。国内事業所では各種法令を遵守し、水の使用量と排水の水質について定期的にモニタリングを行い、把握・管理しています。拠点ごとに削減目標を設定し、グループ全体で水の削減に努めています。
●水使用量(取水源別)
2019年度から2021年度までは、グループ全拠点(国内海外:152拠点)で水リスクアセスメントを実施し、外部要因と内部要因の両面から水リスクが高い拠点を特定。2020年度は、水リスクが高いと特定された3拠点について実際にヒアリングを実施し、現時点において「水量、水質、規制・評判」の水リスクが起きていないことを確認しました。2021年度には、国内拠点における大型台風や豪雨などによる河川の洪水リスクと高潮リスクについて調査しました。
2022年度は、ニチレイグループが直接操業している国内133拠点について、生物多様性の重要性の高い地域に近接しているかを評価するとともに、近接している拠点については今後の事業活動の方向性を検討していくうえで参考にするため、重要性の根拠を整理しました。
●水リスクと生物多様性の重要性評価
<評価結果>
グループ全拠点のうち生物多様性の重要性が高い地域に隣接していたのは日本国内の拠点全体の約89%でした。これは、当社の事業特性上、沿岸地域での立地が多いことに起因していると推測されます。今後は、この結果の詳細な分析や現地訪問で実態調査を行うとともに、海外拠点についても生物多様性への当社グループの影響度や対策を検討していきます。